「我が人生の最終楽章」


ダンデイ 小浜



都会から屋久島に移り住み、自然の懐の中で曲作りに励むミュージシャンの友人が自作のCDを送ってくれた。

♪♪働き疲れて家路をたどるお父さん達よ「あなたはどこへ行こうというの?」
働いて働いて働き詰めで、子供との約束果たさずに、

日本のお父さん達よ「たまにはどこか出かけませんか?」子供の笑顔が目に浮かぶ
働くことはそれは確かに日本のお父さん達よ美しい事に違いはないけれど
どこか何かおかしいネ

休みといえば疲れ果てて日本のお父さん達よ「何かを忘れてはいませんか?」
心のゆとりはあるのかい
ローンに追われて生きてるだけじゃ日本のお父さん達よ寂しい限りじゃありませんか
どこか何かおかしいよ、どこか何かおかしいネ♪♪



思えば私もサラリーマン生活三十有余年、企業戦士として常に右肩上がりの増収、増益を目指し、予算と言う呪縛に捕われながら悪戦苦闘する日々の中で、ふと「どこか何かおかしいよ」と思い、新聞、テレビで、功成り名遂げた政財界の大物が次々と晩節を汚す情け無い姿を見る度に「何かを忘れていませんか」と思う。

かって、企業を通じて少しでも世の為、人の為になることを夢見て、社会に巣立ったはずなのに、いつの間にか世の為よりも企業のエゴを優先し、人の為よりも自らの生活の維持に汲々とする今の自分。やっぱり何かおかしい、やっぱり何か大切なものを忘れている。

そんな私も来年には還暦を迎える。今こそ、どこか何かおかしい生き方を変え、忘れていた大切なものを取り戻したい。....という訳で、私は半世紀に及んだ東京での生活に別れを告げ、我が故郷、種子島への移住を決めた。島では共通の夢を持つ人々と共に福祉と島起こしに力を尽くしたい。

人生を交響曲に例えるならば、愈々最終楽章。最も大切で、盛り上がるところである。南の島を舞台に、楽しく、心の込もった演奏をしてみたい。少しでも人々の心に残る演奏をしてみたい。そしてアンコールの声を聞きながら、静かに、ほほえみをもって我が人生の幕を下ろしたい。



追記
私の古い友人に、エリートビジネスマンとしての恵まれた環境をかなぐり捨てて、少年時代から携わったボーイスカウトのスカウテイング.スピリッツと男のロマンを胸に単身アメリカに渡ったSという男がいる。日本からのツーリストや青少年に、アメリカの豊かな自然を楽しみ、体験する場を提供したいという夢に燃えて。彼はカナダの国境に近い美しい湖畔の土地を購入、自らコテージ造りに汗を流し、この程遂に完成させた。その大いなるロマンチストSこそ、このアウルネストの主、島内輝良君その人である。彼のロマンに共感する一人でも多くの人々が彼の地を訪れ、彼と共に自然を楽しみ、夢を語ることを心から願って止まない。

※五十年近い付き合いで初めて頂くやさしいエール、素直にうれしく受け止めさせて頂きます..ありがとう。